米坂線キハ52でローカル線の旅
「SL春さきどり号」でちょっと間があいてしまいましたが、「ムーンライトえちご」新潟到着後の話です。
「ムーンライトえちご」で新潟に着いたあと、米坂線に乗るべく坂町へと向かいます。米坂線は、昨年10月と今年1月に撮影に来ていますが、外から走り去る列車を見送っていると、やはり今度は乗りたいと思います。米坂線は過去に全線乗ったことがあるし、今年1月の時も短区間だけ乗りましたが、キハ52がなくなる前にもう一度乗っておきたいと思い、今回新潟に来たわけです。
5時前の新潟駅に着いたムーンライトえちごですが、村上行き快速がすぐに接続しているものの、これに乗ったところで坂町での待ち時間が増えるだけ。そこで、新潟駅前の”ロイヤルホスト”(24時間営業のファミレス)で朝食を兼ねた休憩をして、新潟6時01分発の各駅停車新発田行きに乗りました。新発田では酒田行きに乗り換えて坂町へ。
坂町ではお目当てのキハ52がいました。うれしいことに国鉄色のキハ52とタラコ色キハ47が待機しており、撮影してからキハ52のほうに乗りました。車内中ほどのボックス席に座ります。
坂町駅で待機する1128D 2009年2月8日 7:11
編成は、先頭(米沢寄り)からキハ52 137+キハ47 515の2両編成。やや遅れ気味だった特急いなほ2号の接続を受けて、1分遅れで発車しました。車内は、キハ52お名残り乗車と思われる人ばかりでした。
キハ52 137の車内。米坂線のキハ52は、ドア付近のロングシートを延長した車両もありますが、この車両は原型の座席配置で、運転室後ろの”展望席”もありました。ただ、トンネル区間では助手席側もカーテンを下ろされていましたが・・・。
こちらは、キハ47 515の車内。乗客はキハ52に集中して乗っているので、1組しか乗っていません。青色の座席で国鉄時代のイメージを残していますが、乗降ドアはボタンで開閉するタイプになっています。
新潟・山形県境に向けて進むにつれて吹雪となりますが、こんな中でも列車の撮影をしている人が多くいます。寒い中ご苦労なことで…と思いましたが、思えば先月は私もあっち側にいたのでした。
越後金丸で列車交換があります。対向列車も国鉄色キハ52の編成でした。
1123D(左)と列車交換。2009年2月8日 7:43 越後金丸駅
交換相手はキハ52 127でした。
列車は山形県に入り、沿線では列車の撮影に適した撮影ポイントが多い区間になりました。私自身も撮影に来ましたが、今日も多くの人で賑わっています。峠越えの区間を過ぎて羽前椿で7分の停車。列車交換があるわけではないのですが、羽前椿始発の先行列車が10分前に発車しているので運転間隔を調整するための停車でしょうか。
1128D 2009年2月8日 8:45 羽前椿駅
羽前椿から約10分の今泉でも、24分の長時間停車があります。もちろんこの時間は撮影タイム。みんなカメラを持って列車を降ります。
1128D 2009年2月8日 9:05 今泉駅
ずっとキハ52のほうしか撮影していなかったので、跨線橋の上からキハ47も撮影。
1128D 2009年2月8日 9:04 今泉駅
1月15日の記事で”後ろの列車が国鉄色のキハ52だったらなぁ・・・”と書いた古い乗り場案内も、今回キハ52をバックに撮影できました。ここだけ見たら、昭和3~40年代!?まあ、後ろの近代的な建物は目をつぶるとしましょう。
今泉を出ると、平坦な地形をゆっくりと進むわけですが、吹雪のため視界が非常に悪くなっています。それでも、このくらいの雪なら列車の運行にはあまり影響はないようで、数分遅れたものの5分くらいの遅れだけで終点米沢に到着です。
| 固定リンク
コメント
今月行こうと思ってたんですが・・・
来月こそ米坂行かねば!
AU26J付のキハ47屋根上写真模型の参考に
させてもらいます。
最近の冷房改造車はバリエーション豊富な割に資料が少ないんで実際に行ってみるしかないんですがなかなかね~~
投稿: モリモリ | 2009年2月19日 (木) 20時11分
キハ52形のうち、新津運輸区所属車は米坂線のほか、羽越本線や磐越西線で最後の活躍をしています。ただ、全車新型エンジン(カミンズ製)に換装されているのは残念ですが。キハ20系最後の生き残りということで、引退後は大宮の鉄道博物館での保存を願っています(横川の碓氷峠鉄道文化むらにはキハ20 467がいます)。
首都圏でキハ20系もしくはそれと同型の車両は、小湊鉄道キハ200形、ひたちなか海浜鉄道(旧茨城交通湊鉄道線)キハ2000形などがあります。
投稿: 妖精転生 | 2009年2月20日 (金) 00時55分
モリモリさん>もうあと残りの時間わずかとなりましたね。2両編成のキハはすいていてのんびりとしたローカル線の旅を楽しめました。
妖精転生さん>大糸線のキハ52はオリジナルエンジンですが、どうも最近キハ120が試運転をしていたそうで、近々何らかの動きがありそうな予感…。次は大糸線通いかな?
投稿: ひで | 2009年2月20日 (金) 19時43分
こんにちは。
検索結果より参りました。
キハ52形には、活躍していた最後の時期にかろうじて乗ることができました。お写真の米坂線や岩泉線、山田線、この車両を見かけるとよくぞ今まで頑張ってくれた、と感じたものです。
雪もたくさん降り、山を越えてゆく厳しい線路を、長年走ってきた車両には、その時間の蓄積のようなものを感じます。ただ単に古いだけではなく、それまで様々な人が乗って、四季折々の美しい風景の中を走ってきたのだろうと感じさせるような何かです。
この車両と交代する形で入ってきた新しいステンレス車体の気動車には、別の路線で初めて乗りましたが、さすがに時代が違うのか、エンジンの音も軽やかで軽々とスピードを上げていく様子にはそれはそれで感心しました。
古いものへの惜別の気持ちと、新しいものへの期待が常に交錯しているのが、鉄道の楽しいところですね。
風旅記: http://kazetabiki.blog41.fc2.com/
投稿: 風旅記 | 2017年4月16日 (日) 15時48分
風旅記さま、ご訪問・コメントありがとうございます。この乗車記を書いてから早8年、キハ52のような、重厚感のある国鉄形車両ももはや風前の灯火といった感じですね。
とかく鉄道趣味においては古いものが良しという懐古趣味的になりがちで自分もそういうところがありますが、おっしゃる通り新型車両の高い性能にも魅力を感じますね。
キハ52は千葉県のいすみ鉄道で動態保存されているので、今でもその活躍が見られるのがありがたいです。
投稿: ひで | 2017年4月22日 (土) 21時55分