旧型電車の東急世田谷線
1999年から運転を開始した300系ですっかり近代的な印象となった東急世田谷線ですが、それまではこのような懐かしい緑色の旧型電車が走っていました。
こちらも若林踏切を通過する下高井戸行き。撮影はすべて300系が営業運転を開始する前の1995年ころです。
周りの風景に溶け込むこの車両も、このころ首都圏の列車やバスはほぼ100%冷房化が完了しているなかで、世田谷線だけは冷房化率0%、しかも車内に入るには高いステップを上らなくてはならず、バリアフリーという言葉も浸透してきた時代にはそぐわない車両となっていました。そういったこともあり、今から9年前の2001年2月に、全車両引退となりました。
ノスタルジーだけでは語ることのできない公共交通において、世田谷線は300系への置き換えで近代化が図れたと言えるでしょう。ただ、そこに至るまでの過程にこの緑の旧型電車が21世紀初めのほんの少しまで頑張っていたという記録は残しておきたいものです。
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コメント
世田谷線旧型車両のうち70形と80形は、足回りの台車が交換されてカルダン化されており、引退の際にこの台車が300系に転用されています。これら旧型車両で最後まで残ったのは150形で、東急最後の吊掛車両として引退しています。150形は1964年に登場した玉電という時点で最後の新車で、300系はそれ以来35年ぶりの新車です。300系登場時はホームがまだ嵩上げ前で、300系には車椅子用のリフトを装備しており、自分も上町駅で使用時の状況を見た記憶があります。
300系はバスのような自動運賃箱を用意していますが、旧型車両のものはいたって簡素なもので、釣り銭が出る際に乗務員に申告しなければならない不便さを覚えています。
ICカードにしても300系にはPASMO用とせたまる用のリーダがあって、利用者が間違ってタッチするような話はほとんど聞いたことがありません。
投稿: 妖精転生 | 2010年2月 7日 (日) 04時51分
懐かしいですね。
80系の玉電塗装が走った時は毎週撮りに行きましたが・・(^◇^)
今は駅も車両もすっかり様変わりしてしまいましたが、電車が信号待ちする若林の踏切は昔ながらですね。
今日は井の頭線3000系を撮ってました。この所毎日走っているようなので行ってみると本日は急行で運用。
まだまだ元気ですね。
投稿: モリモリ | 2010年2月 7日 (日) 20時25分
コメントのお返事が遅くなってしまいました…。
妖精転生さん>玉電のイメージを残していた旧型車両を知る者としては、今の世田谷線はほんとに変わりましたね。
モリモリさん>井の頭線の3000系も残りわずかですね。とはいっても、私はあまり井の頭線は詳しくないのでダイヤ情報の特集でまだ走っていたのかと思ったくらいですが…。
投稿: ひで | 2010年2月20日 (土) 15時31分