旧美幸線をトロッコで走る
深名線沿線から、日本海側にでてこの日は稚内泊まり。夕食はタコしゃぶに舌鼓を打ち、温泉でゆったり。
翌日は日本の最北端、宗谷岬から南下していると、不意に蒸気機関車と戦闘機が保存されているのが見え、思わず車を止めました。
機体に記された番号は46-8568。かつて航空自衛隊で使用されていたF-104です。
その向かいには、9600形蒸気機関車がF-104と対面する形で保存されています。
9600形49648号機。
さて、ここからが本日の本題に入ります。
宗谷本線の美深駅から分岐して仁宇布駅まで開通していた旧国鉄美幸線は、日本一の赤字路線として知られており、国鉄末期の1985年に廃止されました。現在では、廃止された路線の一部を使ってエンジン付きのトロッコで走ることができます。
NPO法人「トロッコ王国」が運営し、仁宇布駅跡と美深寄りの高広の滝付近までの片道約5キロを40分ほどで往復します。単線で途中での行き違いができなく、最初の車列が出発したらそれが戻ってくるまで次の車列が出発できず、また年々人気が出て休日には2~3時間待ちになることもあるそうですが、今日は月曜日なので、昼過ぎに行ってもすいていました。
すいているというか、他の利用者は1名だけ。私たちが着いて乗車の手続きを済ませるとすぐにトロッコへと案内されました。
トロッコというよりは、保線用の簡易モーターカーのような車両です。運転操作は簡単で、右手のレバーがアクセル、ブレーキは足で踏みこみます。
出発すると白樺の林立する中を走り、途中では数か所川を横断するポイントもあります。風を切って走るトロッコはとても気分爽快!有名なテーマパークのアトラクションにも引けを取らないトロッコです。
終点に着いたら、この後来た道を引き返します。数年前に来た時は、係りの人が1台ずつターンテーブルで向きを変えていましたが、現在では終点がループ線になっていて、そこを通過して向きを変えます。
通常の1067mm軌間ではありえないカーブをゆっくりと通過します。
後続の車両がループ線に入るのを待って係りの人がポイントを操作し、仁宇布駅へと戻ります。
北海道の自然を肌で感じることのできる、とても楽しいトロッコでした。道北をドライブする機会があるなら、多少遠回りになっても寄り道したいくらいおすすめです。
ところで、仁宇布駅にはなぜか581系寝台電車が1両だけぽつんと置かれています。
車両番号は、サハネ581‐19。国鉄がJRになる直前に北海道に転属となった車両です。改造して使う予定があったそうですが、結局そのまま廃車になり、ここにやってきたということですね。
寝台設備を活かして簡易宿泊施設とする予定だったんでしょうか?外から見る限りではあまりいい状態とはいえず、保存というよりは放置されているような感じでした。
| 固定リンク
コメント