« 入間基地の近くで西武鉄道を撮る | トップページ | ハイブリッド車両HB-E300に乗る »

2012年2月27日 (月)

E5系「グランクラス」乗車記

東北新幹線の新型車両E5系が昨年3月に営業運転を開始してからまもなく1年。この間、東日本大震災の影響でしばらくのブランクもありましたが、順調に増備がすすみ、充当列車も増えてきました。

そのため、なかなかとりづらかったグランクラスの指定もとりやすくなりました。そこで、グランクラスを利用して25日から1泊で、青森へ行くことにしました。

E5系といえば、「はやぶさ」のイメージが強いですが、はやぶさは指定がとれなかったので、9時前の「はやて」で青森へ向かいます。

当日は入線のシーンから撮影しようと張り切っていましたが、朝に目が覚めたのは8時過ぎ。 起きて時計を見たら血の気が引きます。発車時刻までもう1時間ない…。

とりあえず大急いで準備して家をでます。駅まで行く時間ももどかしく、タクシーを拾って渋谷駅へ…。でもそこから電車を乗り継いで東京駅まで行っても間に合うか微妙。土曜日の朝で道路も空いているだろうから、そのまま東京駅までタクシーで行くことに。東京駅には発車の10分前に着きました。三軒茶屋の自宅からタクシー代4040円かかりましたが、これをケチって乗り遅れたら、グランクラスの料金10000円がパーになるところでした。せっかく贅沢な旅をするのですから、ここは大企業の重役になった気分でタクシーに乗ったということにしておきましょう…。

ホームに上がると、すでに列車は入線済み。Dsc_7172_034
やがて車内整備も終了し、アテンダントに迎えられて乗車となります。

今回は「はやぶさ」でないのが残念。Dsc_7174_035
でも、「はやて」なら、多少時間がかかる分、特急料金も安くて長い時間グランクラスのサービスを受けられるのだと、前向きに解釈しましょう。近いうちに日本最速の時速320キロ運転を始めるそうですから、その時にはぜひ「はやぶさ」に乗ってみたいものです。

そして、これがグランクラスのシート。Dsc_7181_038
車内は間接照明で落ち着いた雰囲気。肘掛の左手にはリクライニングやフットレストなどの位置を調整するボタンや、アテンダント呼び出しボタンがあります。

定刻通りに東京発車。このあと上野を出てからアテンダントのあいさつがあり、おしぼりが配られました。そして、ドリンクのオーダーを取りに来たのでコーヒーを注文。あわせて、洋軽食もお願いします。
Dsc_7176_036

ドリンクはグラスで出てきます。食事は軽めになりますが、洋食か和食を選べます。乗車中1人1個配布されます。ドリンクはいつでも好きなだけ。ソフトドリンクのほかにアルコールではビールに赤白ワイン、日本酒やシードルなども飲み放題。通路を挟んだ隣に座った中年夫婦は、新青森までビールやワインなど、もうそれだけで特別料金の元をとったんじゃないかって思うくらいに飲んでました。私はこのあとレンタカーを借りるので、アルコールは飲めなかったのが残念!次回乗る機会があるなら、車を運転する予定をいれておかないことにします。

このほか、車内でのサービスとしてブランケットや新聞の貸出があります。新聞はデッキに、ブランケットはアテンダントに言わなければなりません。このあたり、航空機のようにアテンダントが新聞やブランケットを持って客室を回れたらなおよいのかなと思います。

さて、グランクラスは大宮で満席となりました。次の仙台では3人が下車します。さすがに仙台までの2時間足らずでグランクラスに乗るのはもったいないような気もしますね。仙台で空いた座席は、短時間で次の乗客を迎える準備をします。乗客の入れ替わりが多いときはアテンダントも忙しくなりそうです。

盛岡では、前に連結されていた「こまち」を切り離し、E5系の顔が先頭にでました。切り離しシーンは老若男女を問わず注目の的で、みんなカメラや携帯で撮影しています。Dsc_7180_037
私もカメラで撮影して車内に戻ると、デッキでアテンダントに、「おかえりなさいませ」と迎えられました。この辺は、ちょっとした一言ですがうれしい心配りかと思います。

盛岡から先は、各駅停車。この辺が最高速度のほかに「はやぶさ」との所要時間の差になっています。八戸を出るといよいよ新線区間。ただし、ほとんどがトンネル区間で、外の景色を見られるのはほんのわずか。途中の新駅七戸十和田をでて、トンネルを出たかと思ったらもう終点の新青森到着です。

東京から新青森まで、約3時間半、快適な「グランクラス」の旅を楽しめました。確かに今までの鉄道にない上質な空間とサービスでしたが、コストや人員の削減で今までに提供してきたサービスを縮小したり中止したりといったケースは過去にもありました。たとえば、「スーパーひたち」による衛星放送テレビや東海道新幹線300系のオーディオサービス(いずれもグリーン車のみ)など、長期的にみれば食堂車の廃止もこれにあたるかもしれません。
今回華々しくデビューした「グランクラス」も、これからE5系の増備により充当列車が増えていきますが、サービスの低下にはならないよう、魅力的な鉄道のサービスとして発展してほしいものです。

|

« 入間基地の近くで西武鉄道を撮る | トップページ | ハイブリッド車両HB-E300に乗る »

コメント

E5系はさらに増え、「はやぶさ」「はやて」のほか3月の改正で「やまびこ」や「なすの」にも投入されます。グランクラスはアテンダントによる軽食や飲み物などのサービスが売り物ですが、これらのサービスは「なすの」では行なわないそうです。
将来的に東北新幹線の東京-新青森間をE5系に統一し、余ったE2系などを上越新幹線系に転用、200系を置き換える計画があるとのことです。

投稿: 目黒秋刀魚講談師 | 2012年2月29日 (水) 03時50分

目黒秋刀魚講談師さん>そのあたりの情報は私も鉄道趣味誌や時刻表などて存じ上げております。
E5に乗りやすくなるのは嬉しい限りですね。

投稿: ひで | 2012年3月 6日 (火) 23時59分

初めまして。
2012年3月17日にはやぶさグリーンシートを利用しました。乗って即、グランにすればよかったと後悔しました。
立て付けが悪い・・・・隣の人が身動きするとその振動が伝わってくるんです。ウトウトしてると突然ガクンッとゆれるので寝られない。私のシートだけだったのか?
4月後半には新青森までの往復をグランクラスで確保できたので楽しみです。(しかし大人2名で往復すると10万越すのはちょっとびっくり)

投稿: 乗り鉄 | 2012年4月10日 (火) 11時12分

乗り鉄さん、コメントいただきありがとうございます。E5のグリーン車はいまいちだったようですね。一度グランに乗ったら、普通席に戻れなくなるかもしれませんよ

それにしても、二人で新幹線往復して10万円とは、高いですね

投稿: ひで | 2012年4月11日 (水) 12時48分

グランクラス、乗ってきました。
シートは最高でした。アテンダントの対応もなかなかgood!お絞りも使用後すぐに片付けてもらえたし、シードルも味わえたし。
ただ、帰りのグランクラスではアテンダントの対応はイマイチだったので、人によるのかもしれません。
また、3~4歳の男の子を2人連れた家族が乗っていたのですが、子供の声はあの静寂空間にはよく響きますね。特に大騒ぎをしていたわけではないのですがちょっとガッカリでした。

グランクラスはシートを回転できない・・・すると上りはずっと後ろ向きに走るのか?なんて馬鹿なことを考えてしまいましたが、ちゃんと進行方向を向いていたので安心しましたw

投稿: 乗り鉄 | 2012年5月 1日 (火) 10時29分

乗り鉄さん、グランクラス乗ってこられましたか。子連れでグランはちょっと場違いなような気がしますね。みんな静かで上質な空間を望んで利用しているのですから、これについては親も配慮してほしいものですね。

アテンダントの対応はやはり個人差のようなものがあるのでしょうか。高いレベルで平均的なサービスをお願いしたいですね。

私もまた乗りたくなりました。次はいつになるかわかりませんけどね

投稿: ひで | 2012年5月 2日 (水) 00時22分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 入間基地の近くで西武鉄道を撮る | トップページ | ハイブリッド車両HB-E300に乗る »