札沼線のキハ53
今年のゴールデンウイーク明けに廃止となる予定だったJR札沼線の末端区間が、コロナウイルス蔓延の影響により、人が集まることを避けるために廃止日が前倒しとなりました。当初は全席指定の列車として運行することにより人が密集する「3密」の状態を避けるように計画されていましたが、緊急事態宣言が出てしまってはそれすらも難しくなってしまいました。
私は札沼線には1995年8月に全線に乗っており、その時は急行「八甲田」で青森へ向かい、青函トンネルの吉岡海底駅を見学して大沼泊。翌日は大沼でカヌー体験や函館観光をして、急行「はまなす」で札幌入りしました。確か「ミッドナイト」の指定がとれなくて、函館の発車が深夜となる「はまなす」にしたんだと記憶しています。
早朝札幌に到着していよいよ札沼線乗車。このときから札沼線の札幌近郊は日中でも30分に1本くらいの運転間隔でしたが、このあと電化され、通勤路線として成長を遂げようとは思ってもみませんでした。石狩当別で新十津川行きに乗換え。
1995年8月1日 石狩当別駅
国鉄急行色を維持したキハ53 504による石狩当別7時55分発の新十津川行き5423D。単行ですが乗客は数えるくらいしか乗っていませんでした。今でこそ1日1往復のローカル線も、この時はまだ新十津川まで行く列車が1日3往復あったので、朝昼夕乗る列車の選択肢はありました。
やはりこの時も、乗り鉄重視なので写真はこれ1枚だけ。ですが、木の床やディーゼルの排煙のにおいなどははっきりと覚えています。これからも、記憶にとどめておきたいですね。
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コメント
まさかコロナが、こんな事にまで影響するとは思ってもいませんでした。本来ならば大勢の人達に見送られてのラストランになったんだろうなと(T_T)
投稿: 大木 | 2020年4月22日 (水) 12時35分
通常通りのラストランなら絶対に3密になるからね。やむを得ないけど、残念ですね。
投稿: ひで | 2020年4月24日 (金) 08時47分
こんばんは。
何年かに一度、しかし途切れることなくローカル線の廃止が続いていることが、本当に寂しく感じられます。乗客がおらず貨物がないのであれば維持していくことはできないのは分かってはいるのですが、札沼線にしましても役割を終えてゆく様子を見るのは悲しいです。
キハ53形、幼い頃に宗谷本線や深名線で乗ったことがありました。急行色は味があっていいですね。新十津川まで、床が木の車両に乗っていけるとは、いい時間をお過ごしになられたのではないでしょうか。
風旅記: https://kazetabiki.blog.fc2.com
投稿: 風旅記 | 2020年7月 7日 (火) 00時41分
風旅記さん、ご返事が遅くなり申し訳ありません。
私が深名線や札沼線に乗った90年代半ばはまだ各地で国鉄型の車両が残っていて、風情のある汽車旅ができたものです。ただ、そういう価値というものは、なくなってから知ることが多々あるものなんですよね。
投稿: ひで | 2020年7月19日 (日) 22時01分