特急列車区間運休による払戻し体験記
8月上旬、京都府北部の丹後エリアに出かけてました。帰りは京都丹後鉄道の宮津から、山陰線経由の京都行き特急「はしだて」に乗り、新幹線に乗り継ぐ予定にしていました。
乗車予定のはしだて6号は宮津16:01発。駅にはかなりの余裕をもって発車の40分くらい前に着きました。しかし駅の発車案内にははしだて6号の案内がなかったため、気になって改札の駅員に聞いてみたら、前日からの大雨の影響で運休になったとのこと。さてどうしたものか、思案の末とりあえずもうすぐに発車する先行の普通列車に乗り福知山まで向かうことにしました。
宮津15:32発の普通列車福知山行きはJRの113系2両編成。関東エリアからは姿を消して久しい113系に、図らずも乗ることができました。ワンマン列車ではなく車掌が乗務している列車で、車内改札の際に事情を話すと、福知山で降りるときに特急料金を払い戻すとのことで、福知山から先も普通列車で帰ることになりそうです。
113系の懐かしい走行音を聞きながら福知山に着き、京都丹後鉄道の改札で払い戻しを受けてこの件は終了・・・かと思いきや、山陰線の普通列車に乗り換えようとJRの発車案内を確認したら、はしだて6号の表示があるではないですか!?今度はJRの改札に聞いてみたら、福知山始発で運転するそうで、このあたりは情報の連携が上手くいってなかったようです。
区間運休だろうとなんだろうと、特急券がなければ特急列車には乗れないので、先ほど払い戻しを受けた京都丹後鉄道の改札に戻って払い戻し金を返して特急券を返してもらいました。
福知山は定刻通りに発車。運休区間の特急料金は後で払い戻してもらえばいいし、このあとは予定通りになるから丸く収まった・・・と思ったのですが、この話にはさらに続きがありまして・・・。
実はこの時、この先の円町駅付近で沿線火災が発生し、一時運転を見合わせているそうで、この列車も途中駅でしばらく停車する可能性があるとのことでした。そして、福知山の次の停車駅、綾部でしばらく停車することになりました。発車の見込みがたたないまま30分くらい経過したところで、後続の特急きのさき20号の時刻で運転再開することになりました。そんなわけで、丸々1時間遅れとなったはしだて6号は、きのさき20号のお客さんも乗せて1時間遅れのまま京都に到着。
京都では、駅の改札で払い戻しの申し出をしたところ、一部区間運休したことの確認に時間がかかり少し待たされました。自分でも特急の運行状況をネットで調べてみたら、はしだて6号の区間運休についての情報が掲載されてないんですね。改札の駅員も最初は利用者と同じ情報をタブレット端末で見ていたので、後ろに下がって確認していたようです。
京都駅ではあまり時間がないので、帰宅後地元の駅で払い戻しを受けることを伝えると、特急券に払い戻しに関する表示をしたうえで返してくれました。
「天橋立~福知山間ウヤのため全ハモ」と手書きの上、駅名小印と担当者のハンコが押されました(担当者印は画像処理しています)。”ウヤ”は運休、”ハモ”は払い戻しを意味し、”全ハモ”は全額払い戻しということになします。てっきり運休区間の分だけ払い戻しかと思ったら全額払い戻しでした。時刻表の営業案内のページをよく読んでみると、
「乗車中の特急列車が目的地までの途中駅で運転をとりやめた場合は、(中略)とりやめた列車の特急料金は全額お返しします。」
との記述があり、一部区間利用できても全額払い戻しとなるのでした。こちらとしては、1時間遅れたものの、費用負担なく特急列車に乗れたのだから結果オーライといったところでしょうか。沿線火災さえなければなお良しだったのですが、京都駅で食事をするつもりで新幹線の乗り継ぎを1時間半とってあったので、自宅への到着は予定通りとなりました。
後日、地元のJR駅にこの特急券を持っていき払い戻しをお願いすると、遅れの事実を確認したりすることはなく淡々と手続きしていただきました。私も何度となく列車を利用した旅行をしていますが、特急券払い戻しをとなったケースは意外にも今回が初めてでした。旅行中のトラブルは避けたいものですが、こういうことも後になって旅の思い出となるんでしょうね。
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